快適なゲームプレイに欠かせない、ゲーミングモニター。
ゲームに特化したモニターであることは知っていても実際にどのような違いがあるのか、普段使いもできるのかよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
- 仕事兼用で使いたい!
- 普段使い のメリットは?
- パソコン作業で使うのは?
この記事ではゲーミングモニターと通常のモニターの違いや、ゲーミングモニターを普段使いするメリット、選ぶ際に気を付けたいポイントについて解説しています。
ゲーミングモニターとは
ゲーミングモニターとは、ゲームに必要な機能を強化して設計されたモニターの総称です。
一般的に通常のモニターよりも価格帯が高く設定されていることが多く、それに見合う性能を備えたモデルが多数展開されています。
その名称から、ゲームにしか使えない特殊なモニターだと勘違いされることもありますが、そういうわけではありません。
ゲーム用としても普段使いのモニターとしても活躍する、ハイクラスなモニターといえるでしょう。
ゲーミングモニターと普通のモニターの違い
ゲーミングモニターと普通のモニターには、以下のような違いがあります。
応答速度
応答速度とは、モニターに表示される色が変化するまでの時間を指します。
応答速度が遅いモニターは、画面に残像が生じやすくなります。
書類作成やネットサーフィンなどではその差に気づきにくいものですが、アクションゲームや動画ではスローにしなくても違いがはっきり見えることも。
アクションやシューティングのように動きが激しいゲームでは、残像のないクリアな映像が非常に大切です。
わずかな違いが勝敗を左右するだけでなく、目にかかる負担もゲーミングモニターのほうが少ないといわれています。
ゲーミングモニターは通常のモニターよりも応答速度が大幅に短縮されています。
通常モニターの応答速度が16ms~なのに対し、ゲーミングモニターでは1ms~5msが一般的です。
最新のハイクラスモニターでは、1msを切るモデルも珍しくありません。
リフレッシュレート
ゲーミングモニターと通常モニターの大きな違いとして挙げられるのが、リフレッシュレートの差です。高ければ高いほどスペックが高いということだけは分かるが、詳しくはよく知らないという方も多いのではないでしょうか。
リフレッシュレートとは、モニターの画素が1秒間に更新される回数を指しています。60Hzであれば1秒間に60回、144Hzであれば144回更新されるということです。
数値が高ければ高いほど短い時間でたくさんの画像が表示され、いわゆる「ヌルヌル動く」状態に近づきます。高リフレッシュレートを維持することで、ゲームをより有利に進められるようになるのです。
通常のモニターのリフレッシュレートは、60Hzが一般的です。書類作成やネットサーフィン、あまり動きがないゲームをするのであれば特に問題はない数値です。
ゲーミングモニターの場合は、より高いリフレッシュレートを追求しているため最低でも120Hz以上が求められます。アクションゲームやシューティングをプレイしたい方は、240Hz~のハイクラスモニターを検討するという手もあります。
入力遅延
入力遅延とはデバイス、つまりマウスやゲームパッドを押してからゲームに情報が反映されるまでの速度です。入力遅延が遅いと、より残像感の強い映像になります。
具体的には攻撃ボタンを押したあと、画面上で実際に攻撃モーションが発動するまでの時間と考えれば良いでしょう
一方、書類作成やネットサーフィンにおいて、マウスの素早い反応を求められることはほぼありません。そのためゲーミングモニターの入力遅延が1ms~5msなのに対し、通常のモニターは16ms~となっています。
ゲーミングモニターを普段使いするならパネルに注目
ゲーミングモニターを普段使いするうえで、もう一点検討したいのがモニターの液晶パネルです。パネルとは画面表示を行っている部分で、モニターの性能において非常に重要なパーツです。
液晶パネルは「TN」「IPS」「VA」の三種類に分けられており、それぞれに特徴があります。
TNパネル
スピードに特化しており、応答速度は最も早い。
シューティングゲームやFPSをメインにプレイする方におすすめ。
ただし色の再現性が若干低く、黒のコントラストを再現しづらい傾向がある。
美麗なグラフィックが売りのゲームや画像加工には向いていない。
価格は中程度。
IPSパネル
色の再現性、視野角ともに優れており、モニターのなかで最も多く使われている。
ゲーミング目的も通常使用もオールマイティにこなせるパネル。
暗い画面の発色が苦手という欠点はあるが、それ以外には目立った欠点はない。
3種類のなかでは最も高額だったが現在はかなり手頃になっており、中程度におさまっている。
VAパネル
黒のコントラストが効いた映像を再現するのが得意。
リッチな映像美やムービーシーンの多いゲームを楽しみたい方におすすめ。
大手メーカーの液晶テレビにもVAパネルが採用されている。
ただし3種類のパネルのなかでは応答速度が最も遅く速度面の弱さが目立つ。
価格は中程度。
液晶パネルにくわえて、最近は有機ELを採用したゲーミングモニターも発売されています。応答速度や色の再現性、視野角など非常に高い性能を備えているのが特徴です。
ゲームや通常用途、クリエイター作業にも向いている有機ELですが、価格は液晶パネルと比べてかなり高価です。
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動画編集などクリエイター用途にも向いている
ゲーミングモニターは総合的なスペックが高いので、普段使いから仕事兼用まで幅広く活用できるというメリットがあります。
さらにそれだけではなく動画編集やイラスト制作、写真加工などのクリエイター用途との兼用にも向いています。
クリエイター向けモニターには高い色再現性が求められ、sRGBという色域のカバー率が高ければ高いほど良いとされています。
ゲーミングモニターにもsRGBを99%以上カバーしているモデルが多数展開されています。
クリエイター向けモデルよりも種類が多いため、同スペックならゲーミングモニターのほうがコスパの良いケースもあるのです。
ゲームとクリエイター用途を兼用するなら、ゲーミングモニターから選ぶほうが良いでしょう。
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普段使いできるゲーミングモニターの選び方
ゲーミングモニターはゲームから普段使いまで、幅広く活用できるハイクラスモニターです。ここでは、普段使いできるゲーミングモニターを選ぶ際に、チェックしておきたいポイントについて解説しています。
大きさから選ぶ
ゲーミングモニターの大きさは24~27インチが理想的だといわれています。
普段使いのモニターとしても扱いやすいサイズですが、写真加工など作業内容によってはもっと大きいサイズのほうが良い場合もあります。
複数の資料を開きながら作業をしたい場合は、モニターを2枚設置するデュアルモニターにするのもおすすめです。
プレイするゲームのジャンルから選ぶ
これまで解説してきたように、ゲーミングモニターに使われているパネルにはそれぞれ特徴があります。同じような価格帯のモデルから選ぶなら、プレイするゲームのジャンルによって選択するという方法も。
例えば、FPSやシューティングメインでプレイするなら速度に特化したTNパネルを、グラフィックの美しさを重視するならVAパネルがおすすめです。
ただし、有機EL以外のパネルにはそれぞれデメリットもあります。どのあたりまでデメリットを許容できるかをよく検討することも大切です。
PCのスペックから選ぶ
ゲーミングモニターとPCの性能をフルに引き出すなら、モニターサイズと解像度もチェックしておくのも大切です。
最近では4Kモニターも増えてきましたが、解像度の問題で文字が小さくなるという問題もあります。ゲーム以外の用途にも活用したい場合は、慎重に選ぶべきでしょう。
設定を変えれば文字の大きさは変更できますが、結果的にはフルHDやWQHDのほうが使い勝手が良いことも。なかでもフルHDは現行のほぼ全てのグラボに対応しているので、エントリークラスのゲーミングPCでも安心です。
PCとモニターのバランスを取ることで、双方のスペックを最大限引き出せるようになります。
まとめ
この記事ではゲーミングモニターを通常のパソコンモニターとして使うメリットについて解説してきました。
ゲーミングモニターは通常のモニターと比べて価格が高いですが、それに見合う高いスペックを備えています。使用用途やパネルの特徴をしっかり把握してモニターを選択することで、より快適なゲームプレイを楽しめるとともに作業の効率化も期待できます。
PCのスペックや目的に合わせて最適なモデルを選択したいですね。
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