■ブリックとは
YLODにそっくりな症状で赤の点滅で起動できない場合の症状です。
見た目は2秒YLODと区別がつきません。
・良くあるのはCFWを導入後、パッケージなどのインストール中にエラーでブリック。
・E3FLASHERでダウングレード中に何かトラブルが起きてブリックする場合。
・電源が入った状態で基盤に何らかの直接的なダメージ(静電気など)がある場合にブリックする。
・ファームウェアのアップデート中にエラーになる場合もブリックしたりする。
とまあ色々な状況で「ん??あれ?」みたいな感じで電源が入らず赤点滅エラーになりブリックします。
Youtube『E3 2019』
■YLODとは
YLODエラーとはPS3で頻繁に起こる致命的なエラーです。(赤点滅エラー)
・1秒 YLOD(起動ボタンを押して1秒後に赤点滅)
多くはリボール、リフローの際のはんだブリッジが原因。もしくは基板の配線不良、BGAの不良(熱で壊れている可能性もある)修理失敗ってやつですね。
・2~3秒 YLOD
ほとんどの場合 GPUのはんだ割れ、まれにCPUのはんだ割れ。通常YLODと言われているのがこれです。
・5秒くらいのYLOD
GPUのはんだ割れがほとんどですが、たまに基盤以外の機器故障の場合がある。
・6秒以上~ YLOD
よくあるのは電源の故障、まれにあるのはファームウェアのエラー、CPUのIHSの下かその辺りの故障(グリスとか干渉なども)
・最初から赤点滅状態
壊されている状態。ご臨終の本体です。
■良くある2~3秒 YLODとは
基本的にはYLODは基盤についている「GPU(グラフィックを処理する部分)」に熱が過剰にかかり、GPUをつけているハンダが劣化し「ハンダ割れ(ハンダクラック)」という接触不良を起こし、それがYLODという赤点滅エラーになります。
鉛フリーのハンダを採用していることが原因のようです。
このYLODを直す方法は「リフロー」「リボール」という方法があります。
・「リフロー」
リフローではこのハンダ割れを起こしている「GPU」そのものを応急処置として160度~220度程度で一時的に温め復旧させます。
これはYLODでPS3がエラーになっているか確認する作業です。
リフローではYLODの修理はできません。あくまでも確認作業で、すぐにYLODを必ず再発します。
・「リボール」
このリボール作業が唯一YLODを直す方法です。
こちらはハンダ割れを起こしているGPUを一度取り外し、ハンダをすべて綺麗に取り除き、鉛を含んだハンダで付け直す作業になります。
かなりの作業です。僕の場合3回に1回は失敗します。←ホント失敗すると凹むんです・・・
この作業も良く行うので今度詳しく書いてみます。
■E3 FLASHERとは
このお店でE3 FLASHERは買いました。他のお店でも安いのがいくつもあったと思います。
最近はダウングレードする場合しか使いません。現在は1個のE3 FLASHERで何台もPS3をダウングレードできます。
PS3のシステムの基幹となるNOR Flashを読み書きするハードウェアでファームウェアのバージョンを現在では「4.78」から「3.55」までダウングレードできます。
※現在はダウングレードと言うよりは直接OFW→CFWを入れることができる。←が正解です。
僕は一番簡単な「CECHL00」か「CECHH00」しかやりません。
→「PS3の赤い画面「RSOD」エラーをE3 FLASHERでダウングレード修理!」はこちら!
方法は
E3でファームウェアの情報を読み取り
↓
データをチェックします。
問題なければ・・・
↓
バージョンにあわせてパッチをあてます。
4.76も可能
↓
E3で書き込みします。
↓
バージョンにあわせてFWを再インストール
↓
ダウングレード3.55
という感じでコツはいりますが簡単です。
最近E3を使ってよくダウングレードするのですが、調子に乗ってくるとミスってブリックすることがあります。
10台に1台くらい。
そんなミスってブリックしたPS3本体をいくつかまとめて復活させてみようかと思いました。
ということで次回は3台のブリックしたPS3の復活を試みます。
オヤスミナサイ。