アメリカにて1984年に公開されたホラー映画の金字塔「エルム街の悪夢」。
誰もが見たことある悪夢をテーマにした内容は、当時のホラー映画にはない設定だったため当時も今も愛され続けている映画です。今回は数あるシリーズの中の１作目に焦点を当てて、ご紹介したいと思います。
「エルム街の悪夢」あらすじ
エルム街に住む女子高生のティナとその親友ナンシーは、同じ日に鉤爪グローブを手につけ火傷を負った顔の男が出てくる夢を見る。身の危険を感じたティナは、ナンシーと彼氏を家に招いてお泊まりをするものの遺体となって発見されてしまう。結局ティナの彼氏が犯人とされ逮捕されるが、ナンシーが学校で居眠りをした時に、夢の中で負った傷が実際に自分の体に残っていることに気づき夢の男がティナを殺したと確信する。そんな中、ナンシーは謎の男の帽子を夢で掴み取り現実世界に持ち帰ることに成功。その帽子には「フレッド・クルーガー」の名が。フレッド・クルーガー、彼はかつてエルム街で特製の鉤爪のグローブを使い連続児童殺人事件を犯した男の名・・。フレディ（フレッドのニックネーム）の情報を教えてくれた母の協力を得て、ナンシーは闘うことを決心するのであった。
フレディ（フレッド・クルーガー）の誕生と弱点
連続児童殺人事件を犯したフレディは、裁判で精神異常として無罪放免になります。それに怒った被害者の遺族達が彼の家ごと焼き殺してしまいます。しかし彼の邪悪な魂が悪魔の力によって、エルム街に住む若者の夢の中に出てきては殺人を繰り返す殺人鬼として復活を遂げます。なお、フレディは歴代の殺人鬼達の中でも珍しく弱点を持っていることで有名。人々がフレディを恐れる恐怖心が彼の活動が活発させると明かされており、恐れなければ、彼を窮地に立たすことが出来るという設定となっています。でも、こんな怖い殺人鬼を恐れるなって言われても難しいですよね。
夢の中だからこそ怖い
自慢の鉤爪を使って壁を引っかきながら火花を散らして歩くフレディ、さっきまで普通だった受話器がいきなりフレディの舌に変わってナンシーの口を舐めてきたりと、夢の中で演出は、１度見れば忘れられなくなります。
特に最初の被害者ティナが天井を血まみれでのたうち回りながら殺害されるシーンは夢のとは言え鳥肌が立ちます。映画でなくとも、夢というのは支離滅裂で自由自在に話が変わるので、それに着目してフレディのやりたい放題にさせた監督の発想はあっぱれとしか言いようがないですね。
学園物とホラーを合わせれば右に出るものはいない、ウェス・クレイブン監督
監督は、ウェス・クレイブン。ホラー、スプラッター物ばかりを監督している変態おじさんです。「エルム街の悪夢」を始め、「スクリーム」シーリーズなどと学園物とホラーを組み合わせがとても上手いです。しかもその設定がB級のマニア向けではなく一般人にも受け入れられワンランク上のホラー映画を作り出しました。残念なことに2015年に脳腫瘍でこの世を去ってしまいましたが、彼のオリジナルに溢れる斬新な演出はフレディのように忘れられない最高の恐怖を残してくれました。これからも語り継がれることでしょう。
誰もが知っているあのスターが脇役に？
実は、スクリーンデビューしたてのジョニー・デップがナンシーの彼氏グレン役として出ています。とても若いので、言われて見ないと一瞬気づかないのですが、やはりイケメンで何か光るものがあります。ちなみにネタバレになりますが、今では絶対にこの人をこんな扱いはしないだろうっていうぐらいの殺害のされ方です。もう笑ってしまうぐらい血の量が使用されているので、こちらにも是非注目していただきたいところ。余談として、鉤爪グローブをはめた殺人鬼に殺される脇役だった彼が、まさか６年後にシザーハンズで主役を勝ち取り手をハサミに改造された役に抜擢されるなんて誰もが思わなかったことでしょう。両作品とも手繋がりですが、脇役と主役で演じるなんて人生どこにチャンスが転がっているか分からないものですね。
デッドバイデイライト（Dead By Daylight）ゲームにも登場する！
有名ホラーゲームPS4版「Dead by Daylight」にも「フェレディ」は登場します。この「Dead by Daylight」というゲームはすごく人気があり、多くのゲームユーザーに支持されています。
このゲームの中に登場するキラーと呼ばれる鬼役のキャラクターの一人で一時最強のキラーといわれるほど、恐怖のキャラクターです。ぜひ興味がある方はプレイしてみてはいかがでしょうか。
「エルム街の悪夢」フレディ以外にもジェイソンの様なキャラや、映画「ハロウィン」のブギーマン、映画「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスなども参加しているので、ゲームとしてはすごく面白く人気があります。
嬉しいことに北米版ですが日本語に対応していますので、amazonで北米版を購入することによって、ちゃんと日本語でプレイすることが可能となります。
「Dead by Daylight（輸入盤：北米）」
最後に、「エルム街の悪夢」は名作ホラー映画ということもあり、2010年のリメイク版や「フレディVSジェイソン」などの番外編を合わせると９作品も製作されています。どれも良い作品ではあるのですが、やはり１作目の衝撃に勝るものはないかと思います。なので、見始めるのであれば、リメイク版ではなく絶対に１作目から見ることをおすすめします。
なお、３０年以上も前の古い映画ではありますが油断は禁物。大人でも怖くて寝付けなくなってしまう人もいるぐらいなので、子供にうっかり見せてしまうようなことはくれぐれもしないようにしてくださいね。
