株式会社ネコノメは2026年9月14日、将棋ゲーム『棋桜(KIOU)』の累計対局数が1000万局を超えたと発表した。配信開始は6月12日。3か月ほどでの到達だ。
棋桜は配信3か月で累計1000万局

画像:Steamストアページ、公式サイト、PR TIMESより
『棋桜』はiOS版とAndroid版が6月12日に、Steam版が6月14日に配信された。Google Play版は少し遅れて6月22日からで、それまでAndroidは公式サイトからAPKを入れる形だったという。
開発元の発表によると、1000万局はこの3つのプラットフォームを合わせた数字だ。Steamはクロスプラットフォームのマルチプレイに対応しているので、PCとスマホの人が同じ土俵で指している。
数字の背景にあるのは、対人戦を無料で何局でも指せる作りだ。App StoreとGoogle Playのレビューを読むと、褒めている人も不満を書いている人も、この点だけは同じように挙げている。
ランク対局は無料で回数制限なし

『棋桜』のランク対局は、全国のプレイヤーと自動でマッチングして指す対人戦だ。ルールはカジュアル、真剣勝負、フィッシャー、ショートの4つで、それぞれに級位と段位がつく。
持ち時間の設定は、プロ棋戦の「ABEMAトーナメント」でも使われるフィッシャールールのほか、3分切れ負けや10秒将棋がそろっているとのこと。レビューでは、10分の持ち時間を使い切ったあとも30秒の秒読みで最後まで指せる点を挙げる声がある。
真剣勝負のルールでは、後で書くAIの候補手が使えない。レビューでは「純粋な実力勝負」と書かれていて、有段者はこのルールだけで遊んでいるという人もいた。
CPU対局は初級・中級・上級の3段階。友人対局ではカスタムルールで仲間と指せる。
「金矢倉」が組めると専用演出が出る

『棋桜』のいちばん分かりやすい見た目の違いは、戦法や囲いが成立した瞬間に名前と専用の演出が出ることだ。上の画面では「金矢倉」が組み上がって、金色の櫓が盤の上に立っている。
王手にはカットイン、飛車や角を打つと大駒打ちの演出、手筋にはエフェクトがつく。成駒のときには桜が舞うそうだ。
演出は設定から簡易表示に切り替えられる。2026年9月4日のVer.1.2.0では、相手のエモートをその対局だけミュートできる機能も足された。
開発元がプレスリリースで紹介した先行プレイの対局動画では、将棋実況者のそらさんとシュガーさんが配信前の『棋桜』で1局指している。戦法や囲いが決まったときに声優が名前を読み上げるボイスも、そのまま入っている。
棋桜AIは谷合廣紀五段が手がける

対局中の「次の一手」を支えるAI『棋桜AI』は、プロ棋士の谷合廣紀五段が手がけている。開発元の発表に名前が出ている。
「棋桜覚醒」を使うと、その局面に合わせた候補手が2つ出る。公式サイトによると、候補手の中から選ぶだけでも対局が進むサジェストモードがあり、級位者向けにはその局面でよく指される手が盤面に表示される。
対局が終わると棋譜を再生でき、評価値グラフと解析パネルで振り返れる。7月30日のVer.1.1.0では、盤面を自由に動かして局面を調べる「検討機能」が加わった。

9月4日のVer.1.2.0からは、解析で詰みがあると「詰み○手」と表示され、棋譜をWebに共有できるボタンもついた。KIFファイルのコピーにも対応している。
ひとりで練習する場所として「詰道場」があり、一手詰めと三手詰めをドリルのように解ける。レビューでは、AI解析は初回以降が有料で月額制とのこと。
声優つきのキャラクター12人と親密度

舞台は将棋カフェ「カフェ 棋桜」。公式サイトのキャラクターページには、見習い店員の猫宮さくら(CV:柊優花)、チーフスタッフの氷室ユキ(CV:東雲はる)、用心棒の狼谷シロウ(CV:岡本信彦)、くノ一の宵月(CV:日笠陽子)など12人が載っている。
それぞれに「好きな戦法」が決まっていて、さくらは右四間飛車、ユキは急戦矢倉、天才少女の七星みくりは間宮久夢流だ。対局中は使っているキャラクターの立ち絵とボイスが変わる。
キャラクターと装飾品はゲーム内通貨か「縁結び」で手に入る。一緒に対局したり贈り物をしたりすると親密度が上がり、ボイスなどが解放されるという。
8月14日のVer.1.1.1では、キャラクターの見た目を切り替える「棋士スタイル」と、対局中に台詞とボイスで相手に話しかける「エモート」が追加された。
棋桜の日本語レビューは77%が好評

Steamの日本語レビューは104件で、好評率は77%の「やや好評」だ。全体でも140件で78%と、ほぼ同じ数字になっている。
App Storeの評価は258件で星3.5、Google Playは269件で星3.3。9月16日の時点で、Google Playのボード部門の売上ランキングでは9位に入っている。
褒める声で多いのは、対人戦が無料で回数制限なしなこと、秒読みがあること、演出とキャラクターで指していて楽しいことだ。「将棋版の雀魂」と書いたレビューもある。
一方で意見が分かれているのは、マッチングの相手の強さだ。「最低ランクの10級でもかなり強い」「級位者だと負けが多すぎる」という声があり、ほかの将棋アプリで有段者になってから始めたというレビューもある。
通信エラーで時間切れ負けになったという声と、エフェクトが多くて盤面が見えにくいという声も出ている。エフェクトについては設定で切れると書いている人もいた。
ガチャは10連3600円で、無償石の配布が少ないという指摘がある。開発元はレビューに返信していて、Ver.1.1.0以降のアップデートでは不具合の修正一覧を毎回公式サイトに出している。
棋桜は9月17日からTGS2026に出展

『棋桜』は2026年9月17日から21日まで幕張メッセで開かれる東京ゲームショウ2026に出展する。場所はHall1のブース番号01-C10だ。一般公開日は19日から21日の3日間となる。
ブースの中央には、ゲームの舞台「カフェ 棋桜」の店内を畳や座布団まで実物大で再現したステージが組まれるとのこと。ステージに置く駒は、駒師の深玄さんによる盛上駒を借りたそうだ。
試遊コーナーでは、今後実装する予定の新機能「ストーリー」をひと足先に遊べる。会場用に作った特別なストーリーで、正式実装の時期と中身は後日発表だという。
ステージイベントは2本ある。9月19日14時からは柊優花さん、東雲はるさん、ナレーション役の堂坂有希さんによるトークと、書き下ろしの朗読劇。9月20日14時からは中村太地八段、野原未蘭女流二段、そらさんによるトークと、『棋桜』での対局が行われる。どちらも予約はいらない。
棋桜

| タイトル | 棋桜(KIOU) |
|---|---|
| ジャンル | 対戦型将棋ゲーム |
| 開発・販売 | 株式会社ネコノメ |
| 配信日 | iOS:2026年6月12日/Android(Google Play):2026年6月22日/Steam:2026年6月14日 |
| 対応機種 | iOS 15以上/Android 10以上/PC(Steam・Windows 10 64-bit) |
| 価格 | 基本プレイ無料(アプリ内課金あり) |
| 対応言語 | 日本語のみ(英語には非対応) |
| プレイ人数 | 1人(CPU対局・詰道場)/2人(オンライン対戦・友人対局) |
| クロスプレイ | PCとスマホで対戦できる |
| PCの必要スペック | Core i3-4000/メモリ4GB/Intel HD Graphics 4000/空き容量2GB |
| そのほか | オンライン専用。プレイにはインターネット接続が必要 |
公式サイトと3つのストア

公式サイトには全キャラクターのプロフィールと、将棋のルールを最初から読めるページがある。アップデートのお知らせもここに出る。
| 公式サイト | kioushogi.com |
|---|---|
| 公式X | @kiou_jp |
| Steam | 棋桜 ストアページ |
| App Store | 棋桜 – 本格将棋 – |
| Google Play | 棋桜 – 本格将棋 – |
| 開発元 | 株式会社ネコノメ |
1000万局の先に新機能「ストーリー」

株式会社ネコノメは2024年1月にできた東京・日本橋の会社で、『棋桜』の前にはカードゲーム『神託のメソロギア』を出している。
『棋桜』の次の動きは、東京ゲームショウで先行体験できる「ストーリー」だ。実装の時期は後日の発表を待つことになる。
iOS/Android/PC(Steam)向けに基本プレイ無料で配信中だ。
筆者ジャンク:インディーゲームを中心に遊ぶゲーム好き。ストアや開発元の発表をもとに紹介しています。
